e-conf関係者用 タイ国逗留の手引き


 このページは、タイ国事情によく通輓していないe-conf関係者が現地入りしたのち、本国事務局ないし現地担当者との連絡に支障を来たした場合にご覧頂くために作成した緊急避難の申し合わせです。徒にページを増やしても混乱の原因になりかねないため、初めてタイを訪れる人を対象とした注意事項から書いていきます。ベテラン組におかれては、最後の「通信確保の手順」の項目にだけ目を通して、意思統一を願えれば幸甚です。




  タイ国の概略

 一般的なデータは、いちいち書くのも億劫なので、タイ大使館のホームページをご参照ください(→飛ぶ)。
 タイは個人旅行者にとって、スキー場に喩えると上級者もうろうろしている初級ゲレンデみたいな国かも知れません。観光、商用を問わず、30日以内の滞在であれば査証不要で、入国手続きも簡単で、物価が安く、都市部では各種交通手段にも事欠きません。少なくとも外国人にしてみれば、わが日本国より、はるかに旅行しやすい国だと思います。また、アフリカやインド亜大陸、中近東といった第三世界を旅する人にとっても、飛行機のチケットが安く、便数も豊富なドンムアン空港を擁するバンコクは、実質的な一大中継基地になっています。いささか意地の悪い言い方をすれば、バンコク程度の街を一人歩きできないような人は何処にも行けない、ということでしょうな・・・




  タイにおける英語

 わが国同様、植民地の時代を経験していないタイ国民は一般に英語をはじめ、外国語があまり得意ではありません。大衆レベルでは都市部の若者や外国人の応対が多い職種の人を除けば、基本的に現地語でないと意思疎通が困難な社会と言えましょう。しかしながら、タイ語というのは文法が単純である反面、K、S、Tなどの子音が四つや五つあったり、カタカナで表記すればまったく同じ字面であるにもかかわらず、四つの声調で厳格に単語の意味が異なってしまったり(「橋」、「箸」、「端」・・・みたいな感じでしょうか)、おまけに音楽的な言語で、日本人の場合、ある程度耳を馴染ませておかないことには、なかなか使いこなせる代物ではありません。とどのつまり、短期間の滞在者にとっては、英語が現地人とのコミュニケーション手段となります。たとえば、タイのホテルやゲストハウスは、一部日本人スタッフないし日本語の話せるスタッフを常駐させているところもありますが、原則的に「英会話能力」があまねく外国人客に要求されます。ただし、たとえ英語力に自信がない人であっても、義務教育を終えた日本人なら、さしてビビる必要はありません。普通のタイ人とて、辛うじて英語らしきもの(イングリック)をしゃべるだけで、それほど達者な人はおりません。こっちがビビっている時は、相手もビビっておるものです。

 なお、パッポン通りのような繁華街で友好的に日本語で話しかけてくるタイ人は、およそロクな者がおりませんので、無視してください。一旦打ち解けると腹に据えかねるほど馴れ馴れしい国民ですが、基本的にタイ人というのは「誰かの紹介」なくして見ず知らずの他人と親しく交わろうとする習慣の無い人々です。行き擦りの日本人とコトバを交わすだけで「日本語の勉強になる」などと本気で考えている馬鹿もいません。こうしたろくでなしに関わってわざわいに巻き込まれても、当協議会は一切救援の手を差し伸べませんので、下手を打った場合は自己責任で対処願います。





  ややこしい習慣・チップ

 カルチャーギャップは常に頭痛のタネです。
 タイ人であっても解釈や対応が千差万別なタイの習慣として、「チップ」があります。そもそも欧米社会では、チップは個々の従業員がサービスに努力し、審美眼あるお客から認められた結果として受け取ることができる報酬と認識されていますが、ざっくばらんに言って、国ぐるみでホスピタリティを売り物にしているわりに個々の人格形成が未熟なタイランドでは、たとえ無愛想な店員や態度のわるい雲助、下手くそなマッサージ師であっても、お客はよほど頭に来た場合を除き、とにかく幾ばくかの金銭を料金に上乗せするのが仕来りとなっています。我慢してください。
 問題は相場です。
 しばしば日本人観光客には法外なチップを弾もうとする見栄張りの田吾作がおりますが、こうした行為は第一にみっともなく、現地人の金銭感覚を麻痺させるばかりでなく、相場を吊り上げて秩序を乱し、日頃彼らのサービスを受けている同国人や他の先進国民に「ケチ」呼ばわりされるという不愉快きわまりない迷惑現象を惹起します。本当に吝嗇漢揃いのドイツ人から「チップの相場を上げたのは日本人だ」と因縁をつけられるのは、泣きっ面に蜂の在留邦人なのです。こうした前線で頑張る同胞の梯子を外すがごときアフォは、どうか頼むから、くれぐれも日本から出ないよう心がけてください。

 (閑話休題)・・・まあ、だいたいの目安ですが、次の相場は常識の範囲と弁えておいてください。
 飲食店
 バンコクの場合、基本的に薄汚い食堂や屋台では払う必要がありません。ホテルのレストランや小奇麗な料理屋では、緑色の二十バーツと小銭を黙って置いてくるのが無難でしょう。まとまった人数のグループで食事をした場合などは、幹事さんが一括して赤い百バーツを一枚置いて来れば上等です。
 タクシー
 十バーツ以下の端数。ただし、端数が一バーツなら、逆に切り捨てもあり。
 ところで、しばしば遭遇するであろうタチの悪い運転手は、百バーツ紙幣などを渡すと「釣銭が無い」と言い出し、あわよくば数十バーツをせしめようとするので、普段からつとめて二十バーツ紙幣を掻き集めておき、釣銭に関する手間を無くすよう心がけましょう。実際のところ、アメリカにおける二十ドル同様、緑色の二十バーツ紙幣は、タクシー乗車時に限らず、タイの街中で最も重宝する紙幣だと思います。しかし、空港の指定乗り場から発着しているタクシーの場合、メーターの料金に五十バーツを乗せるなどの公式ルールが設けられているので、無用なトラブルを回避するためにも、乗車前によく確かめてください。
 マッサージ
 健全なマッサージなら、二時間で百バーツが相場でしょう。北東地方の百姓にとっては決して安くない受講料をワットポーにおさめ、マッサージ師の免許を取った彼女たちは、時給四十五バーツで重労働に勤しんでいます。上手だな、と思ったら、二時間二百くらいまでならあげていいです。
 キャディ
 二百バーツくらい。ただし、アドバイスが満足できた場合などは、全キャディの資質向上のためにも、意図的に色をつけてもいいでしょう。ただし、五百はあげ過ぎです。

 ところで、韓国や香港の連中ほど多くはないものの、いまだに日本人のオヤジの中には、タイへ行くと普通のマッサージやキャディを「売りセンの姐ちゃん」と履き違えている手合いが少なからずいるようですが、こうした職業についている女たちは軒並み高い貞操意識ゆえに技能を身につける道を選んだわけであります(ごく稀に例外はいるが)。その点を承知しておかないと、某台湾人IT成金みたいに、キャディの亭主だか、彼氏だかに刺殺されてタイラット紙の一面を飾る憂き目を見るかも知れません。したがってお節介ながら付け加えておくが、特殊浴場の心づけは五百バーツくらいです。
 それから、これは未だに私自身見極めに難儀していますが、たとえば地方の宿に逗留し、外出する際、そこの従業員が自分の車で送り迎えしてくれるケースがあります。本当の親切心である場合も少なくなく、こうした時にチップを押し付けるのは、却って失礼であります。曖昧な基準ですが、その従業員とバカ話をして意気投合していれば「純粋な好意」と解釈して言葉で例を述べる。そうでなければ、五十バーツか百バーツを渡しておいたほうが無難かも知れません。




  「初めてのバンコク」へ深夜に到着した場合

 どんな場合であれ、「行方不明」は困ります。バンコクは誘惑と罠がすこぶる多い都会です。現地入りしたらまず、確実に電話連絡のつく居所を確保してください。もちろん、ヤワラート(唐人街)やカオサンなどの安宿でも、呼び出し電話がありますが、以前、警察庁からジャイカ経由でタイ警察局へ技術指導に来ていた方から、「あすこらへんで"事件"に巻き込まれても、前から警告しているんだから、大使館はケアしないよ」とオフレコで伺ったことがあります。現下のタイでは、麻薬は下手をすると殺人以上の重罪。よしんばこちらが手を出さなくても、密告料欲しさから初心な旅行者に周到な罠をめぐらして警察へ売り渡そうとする不埒者が多いのも、こうした安宿街です。「安全」はタダではありません。これらの界隈に土地勘の無い人は、多少高めでも、一般のホテルやマンションに組み込まれたゲストハウス(デイリーユースの部屋)をお勧めします。脅すわけではありませんが、毎年タイ国内では二十人から三十人の日本人が消えているのです。舐めてかかってはいけません。

 午前零時前後にドンムアンに着くNW(ノースウエスト航空)を利用し、なおかつ高いホテルを敬遠したい人は、しのごの言わず、私の古巣である WATANA MANSION にチェックインなさって下さい。ダウンタウンに比べて空港から近く、レセプションをはじめ、コンビニエンスストア、インターネットカフェ、コーヒーショップ(メニューはどれも決して美味くはありませんが)のすべてが二十四時間開いています。玄関前はモトサイの他、辻待ちのタクシーが屯しており、深夜であっても良心的なドライバーがいます。また、その気になれば(次に述べる)PG Travelのオフィスまでじゅうぶん歩いて行ける距離だし、反対の南へ向かうバス停から136番の赤バスに乗れば、日本大使館や領事部へ一本道で駆け込むこともできます。




  通信確保の手順

 e-confの活動、ならびに私がタイ国内にいるなら、その所在はタイ側事務局長であるエカウィットがすべて把握しています。また、e-conf関係者が訪タイする際は、名簿も事前に同氏の手元へ届けていますので、身元照会などでゴタつくことはありません。平日なら夜遅くまでラチャダピセク通りのソーイ26にあるP.G Travel Co., LTD.の事務所にいますので、「迷子になったかな・・・」と思ったら、ひとまずこちらへコンタクトしてみてください。WATANA MANSIONからだと、タクシーで行っても40バーツくらいです。会社の本業はトラベルエージェントですから、必要であれば飛行機の切符や地方都市の宿の手配もできます。ちなみに、最近のタイでは、胡乱な人間を取り締まるお上の方針から、国内線の飛行機に乗る場合であっても、すべての乗客が切符の購入時にパスポート(タイ人の場合はIDカード)のコピーを取られます。不快でしょうが、協力してやってください。

 Mr. Ekkawit Panichwongse
 携帯 01-9407270
 P.G Travel Co., LTD.   電子メール ekkawit@yahoo.com
 450 Rachadaphisek Road,Soi26, Khet Huay Kwang, BKK, 10310
 Tel; 02-541-4331〜5, 541-4759 Fax; (662) 02-541-4336









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