中学生の頃まで遡ると江川亭くらいしか記憶にないが、だいぶ前から、在所に個性的なラーメン屋が集まっていることは感じていた。

　そして、タイから帰って来ると、東八道路や新小金井街道が「ラーメン街道」と呼ばれ、「開かずの踏み切り」と並ぶ地元の名所になっていた。

　小金井ラーメン街道には、統一された流儀がない。日本各地に源流をもつ腕自慢が集まり、バトルロワイヤルを繰り広げている。
　

　私は特に「通」というわけではないが、昼飯や手軽な夜食として、界隈のラーメン店には、日頃お世話になっている。
　さしあたり、「美味い店のごく一部」とことわった上で、自分がよく行く店、また行きたいと思う店、それにお勧めのメニューを紹介しておこう。
東八道路　丸山台地区 　
　東八道路の四馬路(手前)と榊屋(奥)の外観。

　自宅の近所でもあり、最も食べに行く頻度が高いのは、この二軒と、江川亭、ラーメンショップ（飯島）の四軒。午前とか、非常識な時間帯でさえなければ、一軒や二軒が休みでも、どれか必ず美味いラーメンに行き当たれる自分は幸福だと思う。

　四馬路の玉子汁麺。600円。
　豚骨もあるが、基本的にこの店のスープは素直なあっさり系。深夜でも無理なく頂ける気がする。
　それから焼シュウマイも美味いので、ラーメンを食ってもなお胃袋に余裕のある人にはお勧めである。

　榊屋の醤油ラーメン。450円。
　どういう経緯か倅さんが店を出て、親父さんが一人で作るようになってから、ちと????になったが、それでも昔ながらの安心できる東京式細麺ラーメンである。
　深夜まで営業していないのが心細いけれど、メニューは総じて廉価。胃に重たくないので、不惑になってから、特によく食べに行くようになった。

新小金井街道　西之台地区
　江川亭やラーメンショップ(飯島)といった精鋭の画像を落としたCD-Rが見当たらないので、いったん新小金井街道へ移動。

　まずは、房州かつおダシのまんぼう亭。
　名物・バラ肉ラーメン(1000円)＋味つけ玉子(100円)。
　開店して、かれこれ二十年くらいになろうか。パラ肉は心持ち小さくなったかもしれないが、昔がデカ過ぎたという説も。その分、麺の量が多い。いずれにしても、値段分の値打ちはあると思われる。
　小金井ラーメン街道を、二泊三日くらいで観光する人には、地元民として外して欲しくない店である。

新小金井街道　小長久保地区

　まるしゅうの外観。ロケーションは、学芸大東門と中大付属のあいだあたり。

　ちなみにまるしゅうは、オリジナルのチャーシューも別途販売していて、同好の士にはお歳暮、お中元に贈っても喜ばれる。

　旭川の味、まるしゅう。ここでは、まず太麺から食すべし。写真はみそラーメン。800円。

新小金井街道　枝久保地区
らあめん専門店つばき
　つばきのネギラーメン(680円)。
　ネギの炒め方が絶妙で、そのまま小皿料理として食べてみたい一品である。ラーメンの傾向としては、体育会系向き。
　
GUT'S
　GUT'Sのラーメン(480円)＋味付け玉子(100円)。

　メニューは総じてリーズナブルだが、味に遜色なし。
幅広い年代にウケるだろう。
　火曜定休。十一時から深夜一時。金土は二時まで。


上の原地区(武蔵小金井駅北口)


　小金井の美味いラーメンは、東八と新小金井に限ったことではない。

　ムサコ北口では、まず長崎屋の裏にあるくう(画面の左端)を探したい。
　ゴマ味がメリハリを引き立てる。メニューはどれも外れのない店だが、とりあえず写真は、つけ麺。700円。
　この店なら電車で来ても駅から近いし、開かずの踏み切りを観光したあと立ち寄ってみるのも一興だろう。
　なお、年中無休だが、平日の"ティータイム"は閉まっているので注意。


東地区(東小金井駅南口)


　金のレンゲ

　東小金井南口徒歩2分(不動産なら1分)。
　東大通り、ピーコックのほぼ斜向かい。

　味噌ラーメンは750円。あっさりしていて胃に優しいが、食べ応えについては申し分ない。初対面の人でも安心して案内できる店である。

　火曜日と第一水曜日が定休。17〜18時、休み時間につき、シャッターが下りているので注意。
　中華料理　宝華

　東小金井駅南口。駅を出て、すぐ左側。

　ラーメン専門店に圧倒されがちな「中華料理店」のラーメン勢だが、宝華の麺類は明らかに別格である。
　地元民が歩いて出かけ、まま、店の前で順番をまつのが味の保証書であろう。

　塩チャーシューメン。　800円。

　宝華は五目ソバ（750円）が評判だが、あえてここでは「王道の塩ラーメン」として本品を紹介しておきたい。

　月曜定休。毎日売り切れが鉄則。夜は九時台に閉まるので、夜型人間はお早めに…

　テイクアウト、贈答用の商品も有り。


　

小金井


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